キャラカラーに込められた想い
―― そういえばキムって多くの作品に出場していますけど、全作品を通して一番好きなカラーなんてありますか?
777 「もちろんあります。リアルバウトSPの2Pカラーですね。これは絶対譲れない色です。
じつは、最初はただ黒が好きだったっていうだけだったんですけど、日月星辰で優勝した時に『俺がキム・カッファンだ!』って吼えたじゃないですか。それの影響か、日月星辰の後にカラーを白に変えようと思っていたら、なんか周りから『777といえば黒キムだよね』っていう印象をもたれているみたいで、変えることを迷ってしまったんですよ。
『自分は白でいきたい、でも周りは777を黒だといっている。つまり、これから先に色を変えるか変えないかの選択を迫られている』という風に受け取ったんですね。大げさな言い方になってすみません。
もっと大それた言い方をすると、自分のためにゲームをするのか、それともみんなのためにゲームをするかの決断を迫られたと思ったんです。そのとき、自分のプレイを楽しみにしてくれる人がいるということを幸せに思い、黒のキムをみて『777だ』とすぐにわかってもらいたいと思ったら、やはり黒かな、という結論に至りました。だから、黒ですね。」
―― なんと……苦悩するところがあったんですね。
777 「そうそう、色にまつわる話といえば、調べものをする時は白なんですよ。あ、調べものといっても対戦での話です。
黒にするとガチモードになってしまって、僕のスタイルがもともと制圧するタイプなんで、相手に何もさせないような勝ち方をしてしまうんですね。そうすると、試したいことが何もできないわけじゃないですか。
そこで白にすることで、相手に色々と動いてもらって実験したいことを試していくっていうわけなんです。」
―― 色にそれほどの理由があるのは777さんくらいしかいない気がしますw
777 「で、逆に黒っていうのは、つまり本気モードですよね。これはさっきも言ったように、黒が好きだっていうことと、周りがもっているイメージカラーというのと、あとは好きな歌手にJanne Da Arcというバンドがあって、そのVocalのヤスがソロ活動してるんですよ。Acid Black Cherryっていうので、もう名前からして黒じゃないですか。だからですねw」
―― なるほどwところで下着は白と黒どっちが好きなんですか?
777 「断然白www 黒とか赤とかだめなんですよーwwwwww」
―― ありがとうございますw
使わないことでさらに広がったキムの世界
777 「そういえば僕、キムをやめた時があるんですよっていいましたよね。」
―― インタビュー序盤で言っていたやつですね。いつのことなんでしょう?
777 「'98無印が闘劇に選ばれた時がありましたよね?その闘劇決勝大会からさかのぼってちょうど一年くらいの間、ですね。どうしてやめたかというと、ホームゲーセンでもあり店員でもあった『ステップ』というお店を有名にしたい思いがあったからなんです。
僕自身について、結果を残せていなかったり言い訳がましいようですがキャラが弱いと言われてきていました。そこで、結果を残してステップを有名にするためにキャラが弱いと言われていたキムをはずして、いわゆる強キャラだけで固めてでも勝ちたいと思ったんです。
ところが、そうは言いながらじつは葛藤がありました。『ステップのために勝ちたい自分』と『キムを使って勝ちたい自分』とが衝突して、闘劇決勝大会当日まですごく苦しみました。そして決勝大会当日になると、キムを使って勝ちたい自分の気持ちが上をいってキムをチームに戻したんです。そうしたら、なんと一回戦の相手をキムで3タテできてしまったんですw
結果としてキムをしばらく使わなかったことが視野を広くしてくれたようで、より洗練された動きができるようになったんですよ。キムっていうキャラに感じていた壁みたいなものをひとつ乗り越えた感じでしたね。」
―― そんな深イイ話があったとは知りませんでした。貴重なお話をありがとうございます。これでインタビューを終わります。おつきあいくださいましてありがとうございました。